終わらなかった戦争

※2018年3月3日にnoteに書いたものの再載です。なので文章は当時のままです。

 

 

どうもこんばんは。レオです。
今更ながら去る2月22日にTEAM NACSの第16回公演『PARAMUSHIR~信じ続けた士魂の旗を掲げて』見てきました。ハイ。

オフィスキューのファンクラブに入り、修学旅行も外れ、ファンミもお金がなくて行けず、そんな状態だったわしに舞い込んできたのはこの公演。しかもリーダー演出!最高かよ。
札幌公演がちょうど春休み時期で、平日が狙い目かな〜と思ってエントリーして、「日本一チケットが取れない劇団」だからファンクラブ入ってても当たらないよな〜〜〜ダメ元かな〜〜〜って思いつつエントリーしたら……

 

当たった。当たってしまった。

 

あの森崎博之を!あの安田顕を!あの戸次重幸を!あの大泉洋を!あの音尾琢真を!この目で、生で見る時が来たのです……わーお。
何かもう2018年(当たったのは2017年だけど)はこれでもう運は使っちゃったような気がする。これからのライブ関係、当たらなくても責めない。たぶん。

色んなところから花来ててすごいなあって思いました(小並感)

 

 

さて。前置きはここら辺にして。感想、行きたいと思います。安心してください。ネタバレはありません。というか、するつもりもありません。初めてTEAM NACSの舞台を見て、そして史実を元にして作られた舞台を見て、わたしが率直に思ったことです。はい。

 

北海道生まれなのに、何も知らないと思った。そう考えると、2度泣ける。2度、というよりかはもう1度、と考えた方がいいかもしれない。舞台も舞台で要所要所泣ける部分がちりばめられてる。
今回のみんなの役どころからしても、妻や子供を始めとした家族を地元に置いて戦争に徴兵され、戦争に参加したくないのに参加し、近くで仲間が無残にも死ぬところを見ていく。それに対して「戦いたくない」「家族に会いたい」と願う。NACSみんなの役が、観客みんなが感情移入しやすい役柄であったと思う。この戦争のことを知らないと言っても当たり前だ。70年以上前の戦争だもの。
わしの少ない親族では、この戦争に参加した人もきっといないかもしれない。もしかしたら父方のおじいちゃんが徴兵されたのかもしれないけど、そこはお父さんも何も話してくれないから何もわからない。だけど、この舞台を見たことによって改めて“(北海道を)知る”というきっかけになったと思う。

史実を元にして作られた話。まだご存命の方もいらっしゃる。もちろん、そのお子さんやお孫さんも。それを相手に脚本を作り、物語を作り上げ、戦争に駆り出された1人の人間を演じるというのは難しかったも思う。複雑だったとも思う。ご存命の方がどのように感じてるのか、ということも考えたと思う。

ただ、わしは、初めて見たNACSの舞台がこの舞台で良かったと思う。この幌筵島のことを知れたから。知れてよかったと思う。

 

幌筵島は、今や地図から消えているそうです。存在している資料も少ないらしい。北海道に駆り出された人たちが命をかけて守った場所が、地図から消えている。語り継がれなくなっていく。それが悲しいし怖いと思った。

 

1945年8月15日、日本が降伏。第二次世界大戦終戦となる。しかし、1945年8月18日午前2時半。突如ソ連軍が占守島に上陸を開始。占守島の日本軍と戦闘になった。何のために自分はそこに駆り出されて戦ったのか?命をかけて戦ったのに、70年たった今じゃほとんど名も聞かない歴史となってしまった。

 

NACSのこの舞台で北海道で実際にあった戦争のことを知れたわけだけど、具体的に知りたいと思っても資料もない。語ってくれる戦争に徴兵された方も少ない。せっかく興味を持ったのに、詳しく知ることが出来ないのが悔しい。脚本もすごい。演出もすごい。音楽もすごい。
改めて、TEAM NACSが好きになった舞台。
最近の本公演は3年に1度のペースになってきてるけど、もはや次の公演はどうなるのかとか楽しみにしてる自分がいる。史実を元にしているから重さもありながらNACSらしいコミカルな場面もあり、めちゃくちゃ楽しめた。笑ったし、もちろん泣いた。

 

 

 

最高の舞台をありがとう。
好きな人達には、会いに行かなければいけない。
好きだという気持ちを、伝えなければいけない。