ゆびにひかるダイアモンドがこの上なく憎かった

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昨日、やっっっと「少年漫画らしくない」と話題になってた青のフラッグを全巻読み終えた。漫画はついこないだまでジャンプ+にて連載されていた。作者はジャンプ本誌で「クロス・マネジ」や「バディストライク」を連載していたKAITO先生。何気にクロス・マネジはジャンプ本誌を読んでた時に読んでたし、ただ単純に絵が上手いし心理描写とな表情の描き方が上手いな〜っていう印象。

 

 

  • 登場人物

一ノ瀬太一(いちのせ たいち)

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メインキャラのひとり。桃真と幼なじみ。クラスの中では目立たない方の立ち位置。二葉のことは最初は苦手だった。

空勢二葉(くぜ ふたば)

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メインキャラのひとり。自分に自信がない。桃真は憧れのような存在。

三田桃真(みた とうま)

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メインキャラのひとり。太一と幼なじみ。成績優秀・スポーツ万能。学年の人気者。

伊達真澄(いたち ますみ)

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二葉の親友。二葉を通じて太一や桃真たちと交流を増やしていく。

 

他にも個性豊かなクラスメイトが沢山出てくる。そして圧倒的画力を見せつけてくる。

 

  • 「青のフラッグ」、ここが面白い!

連載期間は、2017年2月から2020年4月まで。最終巻ではKAITO先生のあとがきが描いてあるんだけど、連載当初話題になっていたLGBTを題材に描き始めたそう。今や男性が男性を、女性が女性を好きになったり女性の心を持つ男性、男性の心を持つ男性……色んな性のあり方があり、世界では同性婚を認められている。そんなLGBTの先駆け?となった作品でもある。

心理描写

全8巻で完結するため、一気に買って、一気に読み終えた「青のフラッグ」。その画力はさながら、心理描写や人間関係の描き方が引くほど上手い!!!登場人物たちがまだ成長過程である高校生と言うのもあるんだろうけど、みんな表情豊かで不器用で、幾度となく衝突していく。各々の考え方とか、好きとか嫌いとか、読んでいて気づいたら感情移入をしてしまう。そして、言葉を使わず表情で魅せるのも上手い。

真っ直ぐすぎる恋心

駆け引きをするであろう大人の恋愛と、まだ成長過程である高校生の恋愛。きっと後者は下手に駆け引きをせずに純粋に恋愛をしている。自分には手の届かないような太陽な存在を好きになってしまい、気づいたら目で追ってしまう。甘いけど切ない。そんな恋愛をみんな懸命に純粋にしている。それはただ単純な恋愛感情じゃなく、憧れと気づくのに時間がかかるほど。そして、その相手がたとえ同じ性別であっても、みんな不器用に恋愛をしている。不器用に恋愛をしているからこそ、近くにいるみんなの関係を壊したくない、という気持ちも働いている。

伏線

これはもう読んだら分かるんだけど、少女漫画であれば、ゆっくりと好きになっていく過程から結ばれるところまで描かれていく作品が多いと思うんだけど、1巻から既に展開が早くて、伏線が張られまくっている。読み進めるたびに、「あれ、これってあの時…?」みたいになる時がある。

 

ジャンプ+連載だけど、LGBTを扱った「青のフラッグ」。逆に言うと、週刊少年ジャンプで取り扱うのが難しいからこそジャンプ+で勝負?に出たのかな……とも考えられるかと。

 

 

あとは何を書いてもネタバレになりかねないので、とりあえず読み進めていく度にはちゃめちゃに展開がしんどいし、登場人物みんなが一生懸命に生きていて、恋愛をしていて、ぶつかり合って、生きている。好きな人の幸せが自分の幸せとは限らないし、憧れからの好きと恋愛感情ありきの好きも同じようで違うだろうし。メインで進んでいく登場人物を始め、出てくる面々本当にみんな良い奴で、それぞれの考え方があって、その考え方で衝突し合う不器用な人達。色んな意見とか考え方とかがあるからこその衝突だし理解し合えないことだってあるし。無理に理解しようだの何だりするのも難しい。読み進めていくと、本当に涙腺が馬鹿になったんか?ってくらい涙バカバカ出てきてしんどすぎた……

 

 

みんなが選択した未来が、許容される未来になって欲しいと切に願わざるを得ない作品。

終わり。